犬のしつけで、「伏せ」の訓練は欠かせません。 これは、芸を覚えさせるための「伏せ」でななく、人間社会の中で、犬が安全に暮らすためです。
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犬はどんな時に「伏せ」をするのか?
犬の「伏せ」は、態度で表わすボディランゲージのような意味合いのもので、本能的に身についているものと、人間のしつけで身についたものがあります。
本能的なものは、飼い主さんや他の犬を遊びに誘いたい時、後ろ足で今にも飛び出そうとする体勢で、尻尾を振るなどのサインも出します。
また、何もする気がなかったり、リラックスしているときの伏せは、飼い主さんが近付いても目を合わせようとしません。
餌を与える直前に、「お手」の仕草と「伏せ」の仕草を、落ち着きなく交互に繰り返すことがありますが、これは、飼い主さんの指示に従っているわけではなく、しつけが充分にできていない証拠です。
躾として、なぜ「伏せ」が必要なのか?
「伏せ」をしつける意味は、飼い主さんに服従させるためです。
狼の習性を受け継ぐ犬は、群れを作ってリーダーに統率されることを本能的に望みます。
飼い主さんがリーダーであることを教え込まないと、犬が飼い主さんよりも立場が上と勘違いしてしまいます。
飼い主さんの言う事を聞かず犬が自分勝手に行動し、交通事故に遭遇したり、他の犬と噛み合いになったりすることもあるのです。
「伏せ」をしつければ、勝手な行動を制止できますので、このような危険な事故も予防できるようになります。
犬の社会では序列が重要であり、人間もその序列の中に組み込まれますので、人間が上位にある序列を教え込まないと、言う事を聞かなくなってしまいます。
「伏せ」をしつけるには?
「伏せ」をしつけるには、まず「お座り」をさせてから、餌を鼻先に出して地面の方に下げ、その低い姿勢の時に餌を与えます。
そして、できた時にほめるようにします。
「伏せ!」の掛け声と共に命令のジェスチャーもしてください。
これを何度も繰り返して、習慣付けをします。
餌を与えなくても、命令の掛け声とジェスチャーだけで「伏せ」ができるまで訓練を繰り返します。
また、「待て!」と命令し、「よし!」と呼びかけて命令を解除するまで、「伏せ」の姿勢を続けさせるようにもします。
こうしないと、いざと言う時に言う事を聞かなくなるからです。
まとめ
犬が自分で「伏せ」の姿勢に移る時は、犬が自分を落ち着かせたいときもあります。
人が「伏せ」を命令する時も、興奮した犬を落ち着かせる効果がありますので、「伏せ」のしつけは大切です。
飼い主さんの指示で「伏せ」が確実にできるようになると、どんな所にも連れて行くことができます。
逆に、「伏せ」ができないようでは、危なくて外に連れ出すこともできません。
愛犬のためにも伏せのしつけはしっかりしておきましょう。
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