犬を飼ったことはないけど、大型犬を飼いたい!とお悩みでしょうか?
大型犬は人と変わらないほど大きな犬種もいて、穏やかでありながら感情表現が豊かであるとファンも多いです。
大きな犬を最初から飼うのは難易度が高そうにも思えますが、実はそうでもないのです。
この記事を読み終わる頃には、飼いやすい大型犬を知ることができ、より大型犬について知識を増やすことができるでしょう。
メイン写真:シェリーちゃん・蛍ちゃん・夏音ちゃん・白雪ちゃん
1.犬を飼うのが初めてでも、大型犬は飼えるの?
犬を飼うのが初めてでも、大型犬を飼うことはできます。
大きなわんちゃんを飼うのは大変に感じるかもしれませんが、コミュニケーションの取りやすさや物分かりの良さは大型犬にしかない魅力です。
1-1大型犬だからこその、魅力やデメリットは?
大型犬も小型犬も同じ「犬」ですが、性格や行動など異なる部分がいくつかあります。
その中でも、大型犬にしかない魅力やデメリットを紹介します。
・大型犬はとにかく「感情表現が豊か」
犬は感情表現が豊かな生き物ですが、体が大きい大型犬は特に表現が豊かに感じます。
全身を使って喜びや悲しみを伝えてくれる姿は、意思疎通も取りやすく、また愛犬がなにを言いたいのか汲み取ることもしやすいです。
・大型犬は必要な運動量が多い=たくさん遊べる
大型犬のほとんどは1回1時間以上の散歩を、朝と夕方に行っても足りません。
特に子犬の頃は底なしの元気があるので、遊んでいるうちに飼い主側が寝落ちしてしまいそうになるほどです。
子犬とはいえ相手をするのは大変ですし、運動不足にならないよう充分に遊ばせることも毎日となると楽ではありません。
ですが、子どもと互角に遊べる大切な友人になり得たり、自身の健康管理もすることができます。
遊び好きのアクティブな方であれば、大型犬の運動量は問題なく満たしてあげられるでしょう。
・食費やワクチン代、手術費用…大型犬はなんでも「高額」
大型犬と小型犬を比べたとき、明らかに分かる違いは「必要になるお金」です。
1日100g程度で満腹になる小型犬もいれば、1日300g以上食べる大型犬もいます。
食費は大型犬と小型犬を比べたときに最初に出てくる違いで、次にワクチンや手術費用などの病院代があります。
大型犬は体が大きい分、小型犬より処置にかかる時間や薬がたくさん必要になります。
その分、料金上乗せであることが多く、移動手段(飛行機)やペットホテルなども基本的に大型犬は「高い」ことが一般的です。
・大型犬は小型犬よりも「寿命が短い」
チワワやプードルなどの小型犬は、平均寿命が15年ほどといわれています。
ところが、大型犬は10年から13年ほどといわれており、10歳前に亡くなるのが平均寿命という犬種もいるほどです。
理由は小型犬も大型犬も心臓などの臓器のサイズが、ほぼ同じことにあります。
1度に必要な酸素や血液の量が小型犬に比べて多く、またそれに伴い消費する体力や細胞も小型犬より多いのです。
そのため体に老化現象が見られるのも早く、大型犬は5、6歳からケアを始めないといけないともいわれています。
2.犬と暮らすのは初めての方におすすめの大型犬!
そんな大型犬ですが、犬を飼うのが初めての方でも飼うことはできます。
色々な種類の大型犬がいますが、今回は「飼いやすさ」に重点をおきました。
5種類の大型犬を紹介するので、お気に入りの子を見つけてください。
2-1ラブラドール・レトリバー
・体重
25kg〜35kg
・体高
56cm〜62cm
・原産国
イギリス
大型犬の代表ともいえるラブラドール・レトリバーは、初心者にオススメの大型犬です。
子どもと一緒に飼われている姿をイメージする方が多いと思いますが、ラブラドール・レトリバーは賢く温厚で、レスキュー犬としてよく活躍しています。
見知らぬ犬や他の飼い主に対して攻撃性を見せることは少なく、フレンドリーな犬種ではありますが、その分、番犬などに必要なたくましさを感じることはありません。
子犬の頃は本当によく遊びますが、年齢とともに落ち着く子が多い印象です。
2-2ゴールデン・レトリバー
・体重
25kg〜34kg
・体高
51cm〜61cm
・原産国
イギリス
ラブラドール・レトリバーと並んで大型犬の代表ともいえるのが、ゴールデン・レトリバーです。
短毛でカラーに種類があるラブラドール・レトリバーとは対照的に、ゴールデン・レトリバーは長毛でクリーム一色の犬種です。
モコモコの毛と大きな体はメディアに登場する機会も多く、穏やかで優しい顔つきにファンが多いのも特徴的です。
ゴールデン・レトリバーは、人や他の犬とのコミュニケーションの時間を大切にします。
運動量が少なかったり、あまり構ってあげられなかったり、ひとりでお留守番の時間が長いと、無駄吠えやリードの引っ張りなど問題行動を起こすことがあります。
しっかりと運動してあげることができて、コミュニケーションが充分に取れていればとても良いパートナーになるでしょう。
2-3サモエド
・体重
16kg〜30kg
・体高
48cm〜60cm
・原産国
ロシア
ラブラドール・レトリバーやゴールデン・レトリバーに比べるとやや小さく感じるかもしれませんが、ロシア生まれのサモエドも大型犬です。
ふわふわでモコモコした体毛は、ぎゅっと抱きつくだけで優しさを感じることができます。
性格も見た目そのままで、攻撃性が低くフレンドリーな性格をしています。
社交的で訓練調教もしやすいといわれており、お子様がいる家庭でもオススメの犬種です。
ただし、ふわふわの毛玉のような体毛を持っているので、日々のブラッシングは欠かせません。
また寒い国出身ということもあり、暑さは苦手な犬種です。
2-4ジャーマン・シェパード・ドッグ
・体重
30kg〜40kg
・体高
55cm〜66cm
・原産国
ドイツ
警察犬や軍用犬として有名なジャーマン・シェパード・ドッグも、オススメの犬種です。
人と長い間「主従関係」を築いて育ってきた犬種なので、しつけを徹底して「上下関係」をはっきりさせてあげることが、彼らにとって暮らしやすくなります。
犬を飼うのが初めての方にも厚い信頼と愛情をくれる素敵なパートナーですが、その分、徹底したしつけが必要になります。
犬の中でも噛む力はトップクラスなので、根気よくしつけのできる方、また困ったときはドッグトレーナーにお願いするつもりで飼ってください。
2-5スタンダード・プードル
・体重
20kg〜30kg
・体高
45cm〜60cm
・原産国
フランス
クルクルの体毛が特徴的なスタンダード・プードルは、トイプードルの元となった犬種です。
大型犬のスタンダード・プードルもクルクルの巻き毛は健在で、トイプードルをそのまま大きくした容姿をしています。
穏やかで社交的な性格をしているので、お子様と一緒に飼う予定の方にもオススメです。
ただしもともと猟犬だったので、必要な運動量が多く、散歩不足や運動不足はストレスになる可能性があります。
3.大型犬と暮らすのに、注意するべきことは?
体が大きい犬と実際に暮らし始めると、大きいからこそ悩むことがたくさんあります。
そこでこれから大型犬と暮らす方は、ぜひ以下の点に注意してください。
・あっという間に大きくなって、ゲージや柵は意味がなくなる
大型犬の成長スピードは凄まじいもので、小さなぬいぐるみのようなときにお迎えしても2、3ヶ月も経ったら人間の子どもと同じくらいの大きさになっています。
最初の1ヶ月は市販のゲージや柵でも問題ありませんが、数ヶ月もしたらゲージの中に入れなくなるほどです。
そのため最初から大きくなったときを想定して、準備を進めるのがオススメです。
ゲージではなく大型犬用のクレートを室内のハウスとして利用すると、災害時にとても役立ちます。
人間の赤ちゃん用の柵も大型犬にはぴったりですので、色々なものをいつもとは違う視点から見てください。
・お散歩やお庭に出して遊ぶとき、他の人や犬への態度はしっかりしつけよう
次の章でもお話ししますが、大型犬はきちんとしつけすることが何よりも重要になってきます。
特に対人間・対犬・対小動物といった感じで、どんな状況でも冷静さを保てるようにしておくのが賢明でしょう。
小型犬も大型犬も、もともとは野生動物です。
自分たちで動物を狩り暮らしてきたため、いくら家庭犬としての時間が長くてもそのような本能を忘れているわけではありません。
1度興奮してしまうと、飼い主にすら止められないときもあります。
大型犬は体も大きく飼い主自身が襲われる可能性もあるので、どんなときでも必ず声掛けでこちらに集中できるようにしつけをしましょう。
3-1愛犬と楽しく暮らすために、しつけは徹底しよう
実際に犬と暮らし始めると、部屋の中をぐちゃぐちゃにされたり大切なものを壊されても、可愛く思ってしまいきちんと怒れないときがあります。
なにかあったとき簡単に抱きかかえてセーブすることができる小型犬とは違い、大型犬は本気を出せば人ひとり噛み殺してしまうこともあるのです。
そのため、大型犬との暮らしには「メリハリのあるしつけ」が絶対に必要です。
可愛いからと甘やかしていると、重大な事故に繋がりかねません。
特にもともと猟犬や闘犬の血が入っている子は、普段穏やかでもなにかのきっかけでスイッチがオンになってしまうこともあります。
その矛先が飼い主に向かないとは限らないので、合図を出したらいつでもこちらに集中できるようにしつけを徹底しましょう。
大きな体や感情表現が豊かな部分は、時に相手に誤解を与えてしまうものです。
誰とでも仲良くするためにも、犬にはきちんと「良いことと悪いこと」を教えておきましょう。
4.まとめ
犬を飼うのが初めての方でも、大型犬を飼うことはできます。
注意するべきことはありますが、それは小型犬も大型犬も同じです。
将来的なしつけが不安な方は、飼い始めてすぐのパピーの頃からドッグトレーナーをお願いするとスムーズにしつけることができます。
また大型犬にとって運動することとコミュニケーションを取ることは必要不可欠ですので、社会化もかねてお散歩は欠かさないようにしましょう。
天候の悪い日は週末ドッグランなどに行って、溜まった分は必ず解消してあげましょう。
ここまで「初めてでも大型犬は飼えるのか?」についてお話ししてきましたが、最後に以下の3点だけご記憶いただけると幸いです。
1.犬を飼うのが初めてでも、大型犬は飼える
2.オススメの犬種はレトリバー系とサモエド、ジャーマン・シェパード・ドッグとスタンダード・プードル
3.大型犬と楽しく幸せに暮らすためには、しつけを徹底することが大切
著者:中川リナ
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