ピンと立った耳に凛々しい目とマズル。
日本犬と日本人は長い歴史を一緒に歩んできました。
日本の天然記念物にも指定されていますよね。
洋犬とはまた違う魅力もあります。
忠犬ハチ公として有名になった秋田犬。
日本でも、飼いたい犬種ナンバー1になったこともある根強い人気を誇る柴犬。
現在では、海外でも大人気の犬種です。
飼い主に忠実で、飼い主にひたすら健気に従うイメージのある日本犬ではありますが、実は犬の中でもしつけが極めて難しく、日本犬を上手にしつけが出来たらどんな犬とでも上手に暮らせる。
と、ドッグトレーナーたちは口を揃えて言う犬です。
では、なぜ日本犬はしつけが難しいと言われるのでしょうか?
しつけが難しいと言われる理由と、しつけのポイントをご紹介します。
日本犬は何種類?
国の天然記念物に指定されている犬種は6種類です。
・柴犬
・秋田犬
・紀州犬
・四国犬
・北海道犬
・甲斐犬
日本犬の子犬は、ころころむちむちでとても愛らしいですよね。
子犬の時期の可愛らしさだけを見ていると、しつけが難しいとは到底想像もできないと思います。
なぜしつけが難しいの?
プライドが高く、人を選ぶ
日本犬は、プライドがとても高く、人をよく観察する傾向があります。
家族の中でもしっかり格付けを行います。
そのため、日本犬がこの人は信頼できる。
この人の言う事は従おう。
という気持ちになれば、従順な犬になりますが、逆に信頼できない。
と日本犬に判断された場合は、言う事を聞きません。
人を見て、態度を大幅に変えるのです。
反抗期がある
日本犬には、人間の子どものように反抗期があります。
わざとごはんを食べない。お散歩に行きたがらない。
お散歩の途中で寝そべる。
など、飼い主を困らせる態度をとり、飼い主がどんな反応をするか探ることがあります。
自立心がある
日本犬は、自立心が強く飼い主に対する依存はあまりしません。
そのため、分離不安などには最もなりにくい犬種とも言えます。
自分で考えて行動したい。
と、いう意思を強く持つため、飼い主が喜ぼうと何しようと、おやつを差し出されても、自分には関係ない。気分が乗らない。
と、日本犬が考えた場合は指示に従わない事もあります。
頑固
お座りや伏せなどの基本的なしつけを覚えているにも関わらず、気が向かないと従わないことがあります。
できるけど、できないふりをするのです。
警戒心が強く、気性が荒い
日本犬は、警戒心が強く、気性が荒いことから飼いにくい犬ともいわれています。
見知らぬ人、犬が危険なものと一度でも判断した場合や、日本犬が不満に感じる事があれば、威嚇し攻撃的になる可能性もあります。
また、日本犬が嫌だと思った場合には、飼い主にさえ牙をむこともあります。
牙をむいたときに飼い主がひるんでしまうと、日本犬は自分の方がボスだと勘違いしてしまうため、気を付けましょう。
日本犬と上手に暮らすためには
しつけが難しい日本犬ですが、しっかりと信頼される飼い主になれば、最高なパートナーとなることができます。
社会性を身につけさせる
子犬の時期に、様々な刺激に慣れさせることは非常に重要なことです。
飼い主以外の人、見知らぬ犬、見慣れないもの、突然の物音に慣れさせる社会性は、どの犬種にとっても大切なことではあります。
しかし、警戒心が強く頑固な日本犬が社会性を身につけない状態で成犬になってしまうと、強い警戒心から威嚇癖や噛み癖がつくことがあります。
信頼関係を築き上げる
日本犬が、信頼できない飼い主と思ってしまった場合には言う事も聞かず、問題行動を多発するようになります。
きつくしつけをしようとすると、信頼関係は築けません。
また、甘やかしすぎても犬がボスになってしまう可能性があります。
コミュニケーションを取りながら、上手に出来たことは沢山褒めて、犬が喜ぶことをして、いけない時はビシっと1発叱りましょう。
「だめ!」「いけない!」
などの一言だけで済ませましょう。
溺愛しない
飼い主が自分の愛犬を可愛く感じ、いつも撫でていたい。
沢山声をかけてしまう。
喜ぶからおやつを沢山あげたい。
など、犬を可愛がりたい気持ちは分かります。
しかし、日本犬は自分の時間を大切にすることも多く、いくら飼い主と言えどもずっと抱っこを強要される、体を撫でられ続ける、といった状態が続くとストレスがかかってしまいますので、程よい距離感が必要となります。
怒鳴らない
犬を叱るときは、怒鳴ったり何度も同じ言葉を繰り返さないように気を付けましょう。
元々気性が荒い日本犬は、怒鳴られたり、何度も同じ言葉を繰り返されると、飼い主に牙をむき、攻撃的になることがあります。
そうなってしまった場合は、飼い主との信頼関係も崩れてしまいます。
まとめ
もちろん、個体差はありますが、洋犬と比べると遥かにしつけが難しいと言われることが多い日本犬。
プライドが高く、誰にも媚びない。という姿勢は、日本犬の最大の魅力でもあります。
まずは、日本犬に信頼される飼い主になり、しつけを始めましょう。
日本犬は賢く、飼い主を認めれば非常に忠実な最高のパートナーとなるはずです。
程よい距離感を保ながら、一緒に日本犬と暮らしていきましょう♪
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