瓜実条虫は、ノミが媒介することにより感染する感染症のひとつです。
ノミの体内には、瓜実条虫(サナダ虫)の幼虫が多く潜んでいます。
ノミが犬や猫に寄生し、吸血を行うと痒みを伴います。痒みに耐え切れず、犬や猫が口でグルーミングをして体を舐めまわすと、ノミが犬や猫の体内に入り込み感染します。
また、犬や猫が体を舐めまわさずともノミが寄生していた場合は、犬や猫のシャンプーの途中にノミが水から逃れる為に、耳の中や口の中に飛び込んでしまい感染することもあります。
症状
成犬や成猫では、ほとんどが無症状で瓜実条虫の卵や、腸内で切り離された虫の一部(片節)が肛門から排泄されるときや糞をする時などに飼い主が気付くことがあります。虫の一部(片節)が肛門から排泄される時は痒みを伴うため、肛門周囲を気にしてぐるぐるとお尻を追いかけるような行動を行います。
瓜実条虫が体内で増殖を続けると成犬でも下痢症状や食欲不振に陥り、体重が著しく減少します。
幼齢の犬や猫に寄生すると、下痢、食欲不振、抑うつ状態などが見られます。
治療法
瓜実条虫の駆虫薬を投与して治療を行います。
多頭飼いをしている場合は、卵や虫の一部(片節)が発見されたのが1頭だけだとしても家にいる全ての犬や猫に投与する必要があります。
予防法
ノミの寄生を予防することが瓜実条虫に感染しないために大切です。
ラグやカーペットの裏、犬や猫がよく使用するブランケットやベッド、お気に入りのクッションやおもちゃなどをこまめに天日干しをしたり、洗濯をしてノミが寄生しにくい環境を作ることが大切です。
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