
今回はワールドプレミアム株式会社代表取締役 佐藤喜子様を取材させて頂きます。佐藤社長、本日はよろしくお願いいたします!早速ですが、どのようなペット事業を行っているのでしょうか?
ペット事業の内容
弊社はペット先進国ドイツのナチュラルペットフード【ハッピードッグ】【ハッピーキャット】の日本総代理店として両ブランドの輸入卸販売をしています。
— ドイツはペット先進国と言われていますが、その所以について教えていただけますか?
ドイツがペット先進国といわれる理由のひとつは、ペットを「家族の一員」として扱う文化が、社会全体に根づいている点だと思います。そしてその価値観は、ペットフードのあり方にもはっきりと表れていると感じます。
たとえばドイツでは、ペットフードにも人間の食品と同等の衛生基準が求められ、原材料はヒューマングレード(人が食べられる品質)であることが前提です。人工添加物や遺伝子組み換え作物に対しても非常に慎重で、ナチュラルであること以上に「安心して選べること」が重視されています。
また、どの地域で育った食材か、どのように加工されたかを明確にする「トレーサビリティ」も徹底されていて、これはペットを大切に思う飼い主さんにとって、とても大きな安心材料になります。
そうした倫理観や透明性、品質へのこだわりが、ドイツがペット先進国と呼ばれる所以であり、【ハッピードッグ】【ハッピーキャット】の根底にも流れている考え方だと思っています。
続いて、ブランドの紹介を簡単にさせて頂きます。【ハッピードッグ】は1965年に誕生して、ペット先進国ドイツで50年以上実績のあるブランドです。ヒューマングレードや無添加といった要素は当然として、このブランドの根幹にある考えは「それぞれの好き」や「らしさ」といった気持ちに寄り添える多様性です。
例えば、体質的に苦手な食材があったり、好き嫌いが多い子もいたりする中で、どの子にもおいしく安心して食べられるごはんを届けたいという想いから【ハッピードッグ】では、馬肉・鴨・ダチョウ・うさぎなどの珍しいお肉を使用したラインナップが豊富です。現在はチキンベースのフードが多い中で、チキン以外の選択肢を多数ご用意しているので、チキンにアレルギーがある子でも安心してご使用頂けます。【ハッピーキャット】も同様ですね。鴨・ラム肉・ビーフなど、色々なお肉を使用したラインナップが豊富です。
さらに両ブランドともに、療法食やアレルギーに配慮したレシピ、肉を一切使用しない完全ベジタリアン向けなど、多様なニーズに応える商品を幅広く展開しています。
そして、お肉や魚だけでなく、野菜・ハーブ・食物オイルなど、健康に良いナチュラルな食材を積極的に取り入れて食事としてのバランスを重視していることも特徴の一つです。バランスの取れた食生活による皮膚・腸内環境の健康改善や、健康な便や毛ヅヤの状態も実感頂けると思います。
— カバー範囲が広く、非常にペットの多様性や個性を大事にされているブランドなんですね。
ありがとうございます。【ハッピードッグ】【ハッピーキャット】は「どの子にも同じごはん」という画一的な発想ではなくて「みんな違ってみんないい」という価値観に根差した食の在り方がベースにあるので、非常に多様性に富んだフードの展開をしています。2013年に弊社が輸入を始めた当時から、すでに幅広いラインナップを展開しており、ここまで多様性に対応しているブランドは他にないと感じています。人間も体質・遺伝・生活習慣などに応じて適切な食事は一人一人異なりますので、同様にペットも個性に応じて選択肢を持つべき時代だと思います。【ハッピードッグ】【ハッピーキャット】が、ペットの個性を受け入れて選択肢を広げていく一躍を担えればと考えています。
また、商品自体の多様性のみならず、購入できる場所の多様性にも力を入れております。たとえば2024年からペットショップのコジマさんなど、専門店様の店頭でも療法食の取り扱いが始まりました。療法食(獣医師さんのおすみつき)を店頭で購入できることは、飼い主様にとって大きな安心につながりますし、ペットとの暮らしをより自由にしてくれます。インターペットなどの展示会でもユーザーさんから「いつもネットで買っていたけど、近所のお店に置いてあって本当に助かります」といったお声をいただき、実際の生活の中で役立っていることを実感しています。

— 療法食を店頭販売される背景は何かあったのでしょうか?
「療法食の選択肢が少ない」というお悩みの声を、多くの飼い主様からいただいていたことが背景にあります。
療法食は薬ではなく、あくまで食事です。だからこそ、通常のペットフードと同じように、かかりつけの獣医師と相談した上で、飼い主様が自由に選べる選択肢があってもいいのではないかと考えました。
実際に店頭でお取り扱いいただけるようになったのは、これまで築いてきた専門店様とのご縁と信頼関係があってこそだと感じていますし、本当にありがたいことだと思っています。
— 療法食はネットで販売しているブランドも多いですが、店頭での取り扱いにはどのような意味があるのでしょうか?
はい。今はインターネットで調べれば、さまざまなブランドの療法食が出てきます。ただ、専門店の店頭で目にすることで「こんな選択肢もあるんだ」と知っていただける機会になると思うんです。
たとえば【ハッピードッグ】には、肝臓病のための療法食『ヘパティック』という商品があります。ある飼い主様が「動物病院で処方されたフードを食べてくれず困っていたけれど、自分で成分を調べて『ヘパティック』をあげてみたら食べてくれました!」と展示会で直接ご報告に来てくださったことがありました。
わざわざ会いに来てくださったことも、わんちゃんの経過が順調なことも本当に嬉しかったですね。しかも、1年経った現在も数値は安定していて、かかりつけの獣医師さんも一緒に喜んでくださっているそうです。
獣医師さんは医療の専門家であって、すべてのフードに精通しているわけではありません。ですから、専門店での店頭販売がもう一つの選択肢として存在することには大きな意味があると思っています。
— 飼い主側にもフードの知識をもつことが求められる時代ですね。
そうなんです。これは私からの小さな提案ですが、「うちの子はこういう症状なんだけど、どんな栄養バランスが合うのかな?」という視点で、ちょっと調べてみてほしいなと思うんです。
ネットの情報やパッケージの成分表示を見るだけでも、「こういう成分がいいかも」と気づけるかもしれませんし、それをベースに獣医師さんと相談していただけたら、療法食の選択肢も広がります。
療法食を必要とするわんちゃん・ねこちゃんの中には、疾患によって食欲が落ちてしまっている子も多いです。そんなとき、「とにかく食べてくれること」が飼い主さんにとっては本当に嬉しいんですよね。
嗜好性の高さに定評のある【ハッピードッグ】【ハッピーキャット】が、そういった選択肢の1つとして多くの方に届けばいいなと思っています。そして、より多くの獣医師の先生方にも知っていただき、今度さらに多くの動物病院でお取り扱いいただけたらと願っています。
— 現在も動物病院でのお取り扱いはあるんですよね?
はい、ございます。ブランドとしての認知がもっと広がっていけば、動物病院で目にしていただく機会もさらに増えていくと思います。これからも、しっかり取り組んでいきたいですね。
— 御社の商品は本当に色んな選択肢がありますよね。中でも粒の種類が多いんですよね!ここまで粒の大きさにこだわっているところは少ないと思います。
ありがとうございます。そうですね、粒のサイズも非常に多く展開しています。極小粒・小粒・中粒・大粒・特大粒など、幅広くご用意しています。
でも「小型犬には小粒」「大型犬には大粒」と一律に決めつけるのは違うと思っていて。実際に、うちのスタッフの小型犬も、中大型犬向けのサイズを好んでバリバリ食べているんです。しっかり噛むことでデンタルケアにもつながりますしね。わんちゃんもねこちゃんも、病院で歯垢を落とすのってすごくストレスですから…。
また、丸飲みしてしまうわんちゃんには、あえて大きめの粒を選んでしっかり噛ませたり、反対に、大型犬でもマズル(口吻)が細長い犬種の子だと、小粒のほうが食べやすいというケースもあります。
— 粒のサイズ1つをとってもわんちゃん猫ちゃんにとっては非常に大きな事ですよね…。
本当にそう思います。【ハッピードッグ】【ハッピーキャット】は、そうした押し付けない選択肢の多さが魅力のひとつだと思っています。
もちろん、製造コストの問題もあります。でも「すべてのわんちゃん・ねこちゃんに寄り添いたい」という想いを大切にした結果、やっぱり粒のサイズにもバリエーションが必要なんですよね。もしこれが1種類だけだったら、うちの商品としては物足りない気がしてしまいます。
実際に、あまり食べてくれない子にあえて大きめの粒をトッピングしてみると、シニアのねこちゃんでも喜んでガリガリ噛んで食べてくれたりするんですよ。歯垢も落ちて一石二鳥です。
だからまずは、飼い主さんに「うちの子は何が好きなんだろう?」と、聞くような気持ちでフードを選んでみてほしいですね。

社長になるまでの経緯
当時は、外資系の半導体メーカーで働いていて、子どもが生まれるので育休を取り、その後すぐに復帰するつもりでした。仕事も大好きでしたし、とても充実していたので。
でも、いざ子どもが生まれて顔を見たら…もう可愛くて可愛くて(笑)。あまりに可愛くて、会社に行くのが嫌になってしまったんです(笑)。そこで、「自分で働き方をつくらなきゃ」と思って、2013年5月に起業しました。
2012年1月に出産したのですが、その年の夏にはもう起業に向けて動いていましたね(笑)。「この可愛さをどうにかしないと」っていう一心で。私は、やりたいことは全部やるんです!
— 子育てだけでも大変だと思うのですが、同時に起業のご準備もされるなんてパワフルすぎます!ちなみにマーケティングなどの起業に関わるご経験があられたのでしょうか?
いえ、特にマーケティングの経験があったわけでもなく、まったくの未経験からのスタートでした。業界も職種も、ゼロからです。
でも「育児と仕事を両立する」ことが絶対条件だったので、まず「オフィスに通わない」ということをコンセプトに決めました。ネット環境さえあれば、世界中どこでも仕事ができますし、当時はまだネット通販が今ほど普及していなかったので、「これから絶対に主流になる」と思って、ネット販売を軸にしたんです。
商材に【ハッピードッグ】【ハッピーキャット】を選んだのは、もともと商品としての良さを知っていたことと、「海外ではすごく人気なのに、なぜか日本に入っていない」ということが決め手でした。「これしかない」と思ったんです。
— どうやって【ハッピードッグ】【ハッピーキャット】を開拓されたのでしょうか?【ハッピードッグ】【ハッピーキャット】の本社のジョージ社長とつながるまでも、複数の他社へアプローチされたのでしょうか?
いえ、飛び込み営業は得意なので(笑)、最初から「このブランドしかない」と決めて、直接メールしました。他のブランドには一切アプローチしていません。
突然、見ず知らずの個人から「ハッピードッグを販売させてほしい」と連絡が来たので、先方も最初は驚かれたかもしれません。でも、メールや電話で何度もやり取りを重ねて、輸入代理店として認めていただくことができました。
ジョージ社長も、私と同じで何でも自分でやるタイプなので、気が合ったのかもしれません。これも、ご縁ですね。
— まさに狙い撃ちで0から開拓されたのは本当にすごいですね!起業するにあたり、ご出産などのバックグラウンドもあると思うのですが、それよりも収入面の心配や今後のキャリアなどへの不安はなかったのですか?
はい(笑)。あまり悩まないといいますか…。これがやりたいと思ったらやるんです。確かにはじめは本当に大変でしたよ。でもなんとかなるんです。人生って。自分がやりたいという強い気持ちがあり、一生懸命やっていたら自分の思い描いたように進むんですよ。反対に色々考えてしまうとそこに縛られてしまうので。もちろん大まかなビジョンはありますが。起こってもいない未来のことをあれこれ心配して動けないことがいちばん勿体無いと思います。私は、「こうしたい、ああしたい」と次々浮かぶタイプなんです。逆に「うまくできなかったらこうなるかもしれない…」なんていう思考はそれこそ自分の想像でしかありませんから。そうであれば、より良い未来を想像する方が楽しいと思いませんか?起業してからもやっぱり色んな問題はありますよ。でも何かあっても解決できない問題はないので1歩ずつ前に進んできました。バックギアは持ち合わせていないので、本当に1歩ずつ1歩ずつです。あとは、側から見たら失敗なのかもしれないけど、自分が失敗と思わなければ失敗ではないんですよ。なので私、失敗しないんです(笑)。
— 先ほども仕事が大好きとおっしゃっていましたが、社長の仕事への熱量はどこからきているのでしょうか?ご自身の中で売上などの目標などがあるからでしょうか?
そもそも仕事だとあんまり思っていないですね。「ああしたい」「こうしたい」が先にあって、それを実現するにはどうしたらいいか?をずっと考えている感じです。もちろん、売上も大切ですが、利益は一番後からついてくるものだと思っていて、数字ばかりを追いかけることはしていません。
とはいえ、事業計画はちゃんと立てます。「今期はこのくらいかな?」といった感じですが、不思議と計画通りになるんですよね。自分が思い描いた通りに、世の中って動いていくので。
だからこそ、自分を過小評価しないことが大事だと思います。自分が想像するサイズにしか、自分も会社もなっていかないですから。
あとは、一緒に働いてくれているみんなが「この会社で働くの楽しい!」と思ってくれたら、それが何より嬉しいです。「これやったら、みんな喜ぶかな?」と、よく考えています。

人生を変えた経験
やはり、娘が生まれたこと、そして【ハッピードッグ】【ハッピーキャット】との出会いが、私の人生を大きく変えてくれました。
この2つがなければ、今の生き方も働き方も、価値観もまったく違うものだったと思います。
先ほどお話ししたように、起業理念のひとつに「オフィスに通わない」というのがありましたが、それを実践しながら子育てに集中するために、実は昨年まで7年間、沖縄で暮らしていました。
その沖縄での生活の中で、「保護猫活動」と出会ったんです。この出会いも、私にとっては人生を変える経験でした。
現地では、実際に保護活動をされている方たちと一緒に行動する機会があり、私自身も毎日ごはんをあげに行ったりするようになりました。そうした日々の積み重ねの中で、保護猫活動はすごく身近なものになっていったんです。
やっぱり、私たちがペットフードを販売できているのは、わんちゃんやねこちゃんがいてくれるからこそ。そう思うと、彼らへの恩返しという意味でも、何かできることをしたいなと強く思うようになりました。
ライフワークとして、寄附の継続は今も続けていますが、これからはもっと情報発信にも力を入れていきたいと考えています。
具体的には、実際に保護活動をされている現場の声を、もっと多くの人に届けたい。その第一歩として、沖縄での保護猫活動の様子を記録した動画を、YouTubeで配信しています。
沖縄での保護猫活動の現場を取材した映像はこちら:
https://www.youtube.com/watch?v=VPEGBbmntfY
経営者として大事にしているポイント
会社って、子育てとすごく似ていると思うんです。
成長段階に合わせて関わり方が変わりますし、正解がひとつとは限らない。
だからこそ、私が経営者として一番大切にしているのは「組織を固定化しないこと」です。常にその時々で最適な状態を保ちたいと考えています。
人に合わせて組織を柔軟に変えていく。私は、何ごとに対しても柔軟さを持っていたいタイプなので、仕組みをガチガチに固めるのがあまり好きではないんです。
— ちなみに御社の従業員数は何名くらいいらっしゃるんですか?
今は2名です。
— え、本当ですか(笑)?あの【ハッピードッグ】【ハッピーキャット】が従業員2名でまわされているとは世間の方は想像できないと思います!それは営業も入れてですか?
はい、営業担当はいません(笑)。お問い合わせがあれば「ありますよ〜!」という感じで(笑)。商品には自信がありますし、売り込むというより、まず関心を持っていただいて、好きになっていただくのが一番だと思っています。
とはいえ、起業当初はまだDM(ダイレクトメール)の時代でしたから、ペット業界の販売店を全部リストアップして、一斉にDMを送ったこともありました。そのタイミングで、ちょうどインターペットの第1回か第2回が開催されたんです。
そのDMを見て、展示会のブースに来てくださった方も多くて、今も長くお取引を続けてくださっている店舗さんがたくさんあります。本当にありがたいご縁です。
当時は、娘を抱っこしながら展示会に出ていました(笑)。毎年出展するごとに娘も成長していって、「娘ちゃん、大きくなったね〜」と声をかけてくださる方もいて、会社と一緒に娘の成長まで見守っていただいているようで、嬉しいですね。
10年前は、インターペット自体も今ほど大規模ではなく、弊社のブースも小さなものでした。でも4年ほど前から、今のようなスタイルでブランドの世界観をしっかりお伝えできるようになりました。
— 御社のブースには従業員の方がいっぱいいたので、全員社員さんなのかなと思っていました(笑)。
いえいえ、実は全員が友人や外注先の方なんです(笑)。イベント好きな人が多くて、「やるよ〜!」って声をかけると、みんな集まってくれるんです。大学時代の友人だったり、20代からの飲み仲間だったり。みんな、それぞれ本業を持ちながら手伝ってくれています。
— 今後2名から増やす予定はあるんですか?また、 2名は何をされているんですか?
そうですね、もう少しいてもいいかもしれませんね(笑)。現在は、受注業務とカスタマーサポートをこの2名が担当してくれています。そこに私が加わって、会社を回しているという構成です。
もともと、創業当初からスモールビジネスを基本にしていて、プロフェッショナルなスキルが必要な業務はすべて信頼できる外注パートナーにお任せしています。AIも積極的に取り入れていますよ。

一緒に働きたい人材
「好きなことを仕事にする」のは、実はけっこう難しいことだと思うんです。
でも、「自分が好きなことに素直でいる働き方」は、誰にでもできるんじゃないかなと思っていて。私は、そういう働き方ができる方と一緒にお仕事したいですね。
展示会でご覧いただいた通り、弊社には社内スタッフだけでなく、外注パートナーさんも含めて、個性豊かなメンバーが集まっています。役職に縛られず、チームで柔軟に動いているので、そういう雰囲気を楽しめる人が合っていると思います。
実は、これまでリクルーティング(求人活動)らしいことは一度もしたことがなくて、今のメンバーもすべて、友人や知人からの紹介なんです。一緒にいて楽しくて、退屈しない人。そんな方と働くのが一番です。
— え、スキルが…いらない?
はい。スキルよりも、人柄や相性、それまでの経験を大切にしています。一緒に楽しく仕事ができるかどうか。スキルはあとからいくらでも身につきますから。
私も、もともと社長の経験なんてまったくありませんでしたしね(笑)。
大事なのは、それぞれの得意なことを自然に発揮できる環境をつくること。専門的な知識やスキルが必要な業務は、外部のプロフェッショナルにお任せすればいい。スモールビジネスをベースにしている弊社だからこそ、そうした体制が合っているんです。
とはいえ、一緒に働いてくださる若い方は、いつでも大歓迎です。もし「この人に合いそう!」という方がいらっしゃったら、ぜひご紹介ください(笑)。
— 任せてください!一般的な求人応募などはされないんですか?
リクルーティングって、相手の素性がよく分からないじゃないですか。
今後、会社がもっと大きくなって採用が必要になったとしても、まずは私が直接お話したいと思っています。その方が、チームの一員としてどんな力を発揮してくれそうかがよく見えるので。
弊社では、大きなイベントが終わった後などに、外注メンバーも含めて「打ち上げ」という名の反省会を開催するのが恒例です。もちろん、頑張ってくれたみんなへの感謝が一番の目的ですが、自然と「次は何をやろうか?」という前向きな話に花が咲きます。
うちは基本的に現場第一主義で、みんなの熱量がとても高いんです。
なので、世間一般でイメージされるような「会社」の雰囲気とは、ちょっと違うかもしれませんね(笑)。
— 本当に180度印象が変わりました(笑)。皆様ひしひしとお仕事をされて、色んな所に営業をかけておられるのだと想像していました。また、一般的なスキル採用とは真反対であるにも関わらず、10年以上会社を経営され商品の認知も確立されている事に驚きです!
やはり楽しいのが一番なのでハッピーオーラが大事です(笑)。商品名も【ハッピードッグ】【ハッピーキャット】なので、自分の肩書きも「ハッピーCEO」って名乗っています(笑)。実はこの「ハッピーCEO」という肩書き、ドイツ本社にも正式に承認をもらっているんですよ。最初はマーケティングの方から難色を示されたのですが、本社のジョージ社長に相談したら「いいよ!」と(笑)。
今後の事業の展望
無添加のペットフードは、これから先当たり前の時代になっていくと思います。
だからこそ、私たちは無添加のその先、つまり「その子らしさに寄り添うこと」を大切にしていきたいと考えています。
【ハッピードッグ】【ハッピーキャット】は、商品展開がとても豊富です。
今後は、商品だけでなく「届け方」の選択肢ももっと広げていきたいですね。
その一環として、ユーザーさんとゆるくつながれるコミュニティをつくりたいと考えています。たとえば、フードを買うだけでなく、展示会のようにスタッフとお話しができるような、そんな交流の場です。
やっぱり私たちの一番の強みは、ユーザーのみなさんにとって身近な存在であることだと思っています。
都内近郊のイベントにはよく出展しているのですが、道を歩いていると、地元の方に「あっ!」と声をかけられることもよくあります(笑)。信号待ちしていると、「この間のイベントの方ですよね?」と(笑)。
そういう距離感って、すごくうれしいですよね。
そしてもうひとつ、新しいチャレンジとして YouTube配信 もスタートします。
そこでは、ユーザーさんからの質問やご意見を受け付けたり、もっと気軽にコミュニケーションが取れたらいいなと思っています。
私自身、こういう雰囲気なので(笑)、YouTubeでもラジオのようにゆるっと聞き流してもらって、ハッピーな気持ちになってもらえたらうれしいです。
— 急になんでメディアに出ていこうと思われたんですか?
うーん…天から?(笑)
— 一同笑
もともとおしゃべりが好きなんですよ。話し始めると、ついこうなっちゃう(笑)。
YouTubeを始めようと思ったのは、華々しい経歴を持つ経営者の方とは違って、私は特別な肩書きも実績もないけれど、今こうして社長をやらせていただいている。
だから、「強い思いがあって、自分の気持ちを裏切らなければ、誰にでもチャンスはある」ということを、もっと多くの人に伝えたくなったんです。
結局のところ、「一歩前に進むかどうか」だけの差だと思うんですよ。
「やるか、やらないか」。それだけ。
やってうまくいかなかったとしても、やらないよりは絶対にいい。
そこに、必ず経験が残りますから。
私と同世代くらいの方だと、「このまま同じ会社にいていいのかな…」と悩んでいる方も多いと思います。でも、「やりたいな」と思ったら、いつでも挑戦していいんです。
「私なんて…」と思うかもしれませんが、私でもできたんですから、誰でもできますよ(笑)。
特別な経歴がなくても、「やる」という意志とアイデアさえあれば、道は開けます。
たとえば、「今からマーケティングの本を読んで勉強しよう」と思っても、なかなか頭に入らなかったりしませんか?でも、自分ごととして実践しながら覚えると、自然と身につくものです。感覚的にね。
だから私は、机上の勉強より実践を大事にするタイプ。
YouTubeを通して、そんな自分の経験をもとに、「一歩踏み出す勇気が出ない人」の背中を、そっと押せたらいいなと思っています。
— 本当に社長の飾らないハッピーオーラ満載の人柄が伝わってきましたし、インターペットであんなに大勢いたスタッフの皆様が社員含むご友人の皆さんだったことがそれを物語っていますよね。本日はお忙しいところお時間を頂きまして誠にありがとうございました。
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