世界一小さなテリア。ヨークシャーテリアの性格とは?

世界一小さなテリア。ヨークシャーテリアの性格とは?

「テリア犬種は気が強い」という話を聞いたことがあるかもしれません。イギリスの貴族に愛玩犬として親しまれてきた小型犬のヨークシャーテリアも例外ではなく、気が強いと言われています。

それは、どうしてでしょうか。テリア犬種の成り立ちと性格を交えて解説します。

テリア犬種は気が強いと言われる理由

テリア犬種は小型犬から大型犬までいますが、昔から人のために働く使役犬として活躍してきました。テリアの役割は、主に害獣駆除であり、人の居住区にキツネやタヌキ、アナグマなどの動物が侵入しないように追い払うことと捕獲を担っていました。

そのため、テリアは自分よりも大きな動物に立ち向かって行かなければならず、臆病であってはなりません。また、テリア犬種によっては、キツネを見たら必ず威嚇(いかく)し、うなるように訓練され、それらが務まらないテリアは、殺処分されていました。

こうして、気が強く頑固、好奇心旺盛で小動物を見ると追いかけるような個体のみが繁殖に用いられた結果、家族の一員としてテリアを飼うようになった現在もそうした性格が色濃く残っているのです。

昔のヨークシャーテリアはネズミを駆除する使役犬

ヨークシャーテリアはネズミを駆除する使役犬

世界一小さなテリア犬種のヨークシャーテリアもかわいらしい見た目とは裏腹に、テリアらしい気の強い性格を有しており、ほかのテリア同様、使役犬として害獣駆除をしていました。ヨークシャーテリアは、名前のとおりヨークシャー地方で作出された犬種で、家屋を荒らすネズミを捕らえるために小型化したものです。ヨークシャーテリアは今でこそ2~3kgの小型犬ですが、当時は5kg以上もある個体が主流だったとされています。

当初は使役犬として活躍していたヨークシャーテリアですが、チョコチョコとした愛らしい動きや、さまざまな色に変化する被毛の美しさから「動く宝石」と称され、いつしかヨークシャー地方の貴婦人たちの目に留まるようになったのです。こうして、ヨークシャーテリアは愛玩犬としての地位を確立していきました。

ヨークシャーテリアの性格

ヨークシャーテリアの性格
ヨークシャーテリアの性格は、活発なだけでなく、好奇心旺盛で冒険好きです。そのため、ヨークシャーテリアにとって初めての場所に行くことは胸躍る体験であり、ずっと喜びながら遊び続けます。また、ヨークシャーテリアは社交的でもあるので、初めて会う人間にも人見知りせず、ほかの犬と接しても犬同士のトラブルが少ないと言えるでしょう。

飼い主に対しては、非常に忠実でどこに行っても後ろを付いてくるような、かわいいしぐさが魅力的です。しかし、甘やかしすぎたり、かわいがりすぎたりすると、飼い主に対する依存度が高まりすぎて、分離不安症や問題行動を起こすようになってしまうことがあります。その予防策として、独りだけで過ごす時間を作ることがとても大切です。

また、ヨークシャーテリアは前述のとおり、テリア犬種の血筋を引いており、気が強く、勇敢な性格をしています。そして、頑固でプライドが高く、自己主張が激しい一面をもつため、小さいころからしつけをしっかり行わなければなりません。それを怠ると、ヨークシャーテリアは自我が目覚めるころに吠え癖が付いてしまい、飼い主が構ってくれるまで何時間でも吠え続けてしまう頑固さがあるのです。

このように、頑固でプライドが高い一方で、飼い主には甘えん坊のヨークシャーテリア。こうしたギャップが、飼い主の心を掴んで離さないのかもしれません。

まとめ

「世界一小さなテリア。ヨークシャーテリアの性格とは?」はいかがでしたか?

テリアとは言え、ヨークシャーテリアは愛玩犬だからと、つい甘やかしてしまう家庭が多いと思います。しかし、ヨークシャーテリアを頻繁に抱っこしたり、食卓で人と同じ食べものを与えたりすると、ヨークシャーテリアは自分がこの家のリーダーだと勘違いしてしまいます。これはヨークシャーテリアに限った話ではありませんが、犬が家庭のリーダーであると思わせることに何らいいことはありません。小さいころからしっかりとしつけを行い、適切な方法でヨークシャーテリアをかわいがってあげましょう。

著者:miki.m

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