ボーダーコリーの特徴や性格、飼い方について

ボーダーコリーの特徴や性格、飼い方について

ボーダーコリーと聞くと、賢い牧羊犬、スポーツが大好きな犬といったイメージがあると思います。

そんなボーダーコリーの特徴、性格、飼い方について紹介します。ボーダーコリーを飼っている人はもちろん、これからいっしょに暮らしたい、飼えないけどもっと詳しく知りたいという方、ぜひお読みください。

ボーダーコリーの特徴や性格を知ることで、配慮すべき環境や注意点を把握し、より良い飼い方を考える一助としてお役立てください。

英語表記 Border Collie
原産国 イングランド(イギリス)
サイズ 中型犬
体高 53cm前後
体重 20kg前後

ボーダーコリーの歴史

ボーダーコリーは牧羊犬として大活躍

ボーダーコリーの起源は8世紀ごろ、スカンジナビアでトナカイの牧羊犬として使われていた犬たちがバイキングによってスコットランドに持ち込まれ、先住犬であった牧羊犬と交配を重ねたものとされています。

そして、数世紀の時を経て、1893年9月生まれの「オールドヘンプ」と名付けられた犬が、今日のボーダーコリーの祖先、父であると言われています。

「コリー」とは牧羊犬を表しており、スコットランドの方言に起源がある、古いケルト語から来ているとも言われています。また、「ボーダー」は、スコットランドのボーダー地方や、国境近くで飼われていたからなど諸説あります。

活動の場をドッグスポーツに移して人気者に。そして、ついに公認!

ボーダーコリーは、牧羊犬としての学習能力や身体能力の高さを評価され、外見よりも作業性が優先されていました。そのため、ボーダーコリーのスタンダード(犬種ごとの定められた理想の容姿を書き記したもの)が定められたのは1906年と遅く、また、容姿の記述に関しては、とても簡単なものだったようです。

ボーダーコリーという名前が確定したのは、それから9年経過した1915年のことです。原産国であるイギリスでさえ、犬種として公認したのは1976年であり、スタンダードが決められてから何と50年も後のことでした。

また、ボーダーコリーは、1987年に国際畜犬連盟(FCI)により公認されましたが、その経緯は、ほかの犬種と異なります。

多くの犬種は、理想の容姿を定めるスタンダードを策定し、国際畜犬連盟と畜犬団体などによって公認されます。それを基に、犬種としてあるべき姿をドッグショーやコンテストで競います。

しかし、ボーダーコリーは、作業能力を優先していたため、外観やサイズが統一されず、長らく公認されずにいました。また、牧羊犬として郊外の牧場で暮らしていたため、都市生活者や国外にあまり知られることがなかったのです。

そんなボーダーコリーが、活動の場を牧場から訓練競技会やドッグスポーツに移すと、またたく間に上位を独占するようになります。こうした活躍によってボーダーコリーが見直されるようになり、それを受けて各国の畜犬団体や子交際畜犬連盟に公認されるようになったのです。

アメリカでは牧羊犬ボーダーコリーのショードッグ化を歓迎しない

しかし、アメリカでの事情は違っていました。

アメリカンケンネルクラブ(AKC)でボーダーコリーの公認の話が持ち上がると、ボーダーコリーを現役の牧羊犬として飼っているアメリカ人やアメリカボーダーコリー協会(ABCA)を始めとする団体から、抗議の声が上がったのです。

彼らは、ボーダーコリーを公認し、外観に重きを置いたショードッグとして繁殖することを懸念しました。これによって、本来持ち合わせていた学習能力や身体能力といった特性が低下するのではなかと考えたからです。

こうした理由からボーダーコリーのアメリカでの公認は、遅れに遅れ1995年まで待たされることになりました。原産国イギリスでスタンダードができてから、実に90年近い年月が過ぎたあとのことです。

しかし、その後もAKCとABCAとの緊張は続き、作業能力を重視しないドッグショーに入選してもABCAでは登録できず、作業能力を重視するという姿勢を崩していません。

ボーダーコリーが初めて日本にやってきたのは戦前!?

日本にボーダーコリーが入ってきた時期は意外に早く、戦前のオーストラリアから羊と一緒に輸入されたと記されています。しかし、当時、輸入された犬は短毛だったことと、オーストラリアにはオーストラリアンケルピーと呼ばれる牧羊犬がいたという史実から、この時期に輸入された犬がボーダーコリーであったかどうかは定かではありません。

ボーダーコリーの特徴

ボーダーコリーの特徴、サイズ(体重と体高)、性格

ボーダーコリーの高い身体能力と知能

ボーダーコリーは、犬種の中で最も賢く、高い運動能力をもつ犬として有名です。羊にストレスを与えず、群れに追い込むため的確にコントロールする牧羊犬としての活躍ぶりは、人間に近い賢さと知能を感じさせられます。

また、ボーダーコリーは、足場が悪く急な斜面の多い山岳地帯で活動していたため、非常に高い身体能力も備えています。加えて、牧羊犬として人と作業してきたことから、人との作業を好み、フリスビーやアジリティというような飼い主と共に楽しめるドッグスポーツ競技に能力を発揮しているのです。

賢い頭脳と高い意欲をもつボーダーコリーは、飼い主からの指示をこなすことに幸福を感じると考えられています。一方、飼い主からしつけられることがなく、指示もない自由な環境で育てられた場合、攻撃的で手に負えない性格の犬になってしまう危険があるため、注意しなくてはなりません。

また、幼犬時に一度でも飼い主さんに不安を抱いてしまい、リーダーとして認識できなかった場合は、成犬になっても言うことを聞かず、手がつけられなくなってしまう可能性もあります。

これらのことから、ボーダーコリーは決して飼いやすい犬種とは言えないかもしれません。犬を飼うことが初めての方はもちろん、経験が豊富な方でも慎重に検討する必要があるでしょう。

ボーダーコリーのサイズ(体重と体高)

ボーダーコリーは中型犬で、やや大きめの体つきをしています。また、体重は14~20kg程度と個体差が大きい犬種です。理想とされている体高は、オスが53cmで、メスはそれより少し低いぐらいとされています。

ボーダーコリーの性格

人と共に居ることを好むしっかり者

ボーダーコリーは活発で非常に賢く、作業意欲の高い性格の犬です。また、洞察力に優れており、とても注意深く、作業の際は的確に状況を判断し、自ら動くことができます。

家族に対しては強い愛情をもちますが、他人やほかの犬には興味をもたず、犬と一緒に遊ぶことよりも人間と一緒に作業することを好みます。ボーダーコリーは従順な性格なので、愛情を注ぐ飼い主に対しては献身的に応えますが、知らない人間に対しては自分から一切近づこうとはせず、警戒心をもち行動する冷静さを備えています。

しっかりとしたしつけができれば、家族の雰囲気や声の大きさなどでその場の状況を察知し、助け支えてくれることでしょう。

ボーダーコリーの毛色

ボーダーコリーの毛色と飼い方

ボーダーコリーの被毛は35種類のバリエーションがあります。特に人気の色は、「ブラック&ホワイト」です。ブラックを基調に顔、首、お腹、胸、足にホワイトが入っています。テレビや映画などによく出演するボーダーコリーはこの毛色が多いので、イメージしやすいかもしれません。

このほか、明るいオレンジの「レッド」、青みがかったグレーとブラックによる大理石のようなブチ模様の「ブルーマール」、ブラック・ホワイト・タンといった3色の組み合わせからなる「トライカラー」、青みがかったグレーとホワイトの「ブルー&ホワイト」などがあります。

さまざまな毛色をもつボーダーコリーですが、そのほとんどが顔、胸、お腹や手足にホワイトが入っています。

ボーダーコリーの飼い方

ボーダーコリーは非常に頭がいい犬なので、飼いやすいと誤解されがちです。しかし、賢く意欲にあふれた犬を十分に満足させるには、飼い主が尊敬できる相手である必要があります。そのため、飼い主には強いリーダーシップが求めらるのです。

また、ボーダーコリーの体力に見合った運動、知性に見合った訓練や遊びを与えなければ、ストレスがたまり気性が激しくなってしまう可能性があります。こうなると、ボーダーコリーは飼い主を見下すようになり、指示にまったく従わない、手のつけられない暴れん坊と化す恐れがあるので、覚悟を決めて教育しましょう。

ボーダーコリーは活発な犬種のため、朝晩は各1時間くらい散歩に時間をかけてあげてください。また、フリスビーやボール遊びなど、楽しい要素も取り入れてみましょう。

なお、牧羊犬の血が騒ぎ、まさかの羊追い行動をとることがあります。自転車やバイクなどを追いかけ飛び出す危険があるため、十分に注意し飼い主に従い歩くように、しっかりと訓練することが必要です。また、普段は家の中で生活させた方がいいかもしれません。

ボーダーコリーのかかりやすい病気

ボーダーコリーのかかりやすい病気と平均寿命

セロイドリポフスチン症(CL病)

ボーダーコリーがかかりやすい病気は、セロイドリポフスチン症(CL病)、肘関節異形性、股関節形成不全などが挙げられます。

セロイドリポフスチン症(CL病)は、遺伝による病気で、脳と神経に障害を起こします。これは、ボーダーコリーによく見られる病気で、その多くは若年期の1~3歳までに発症するようです。

現在のところ、治療法は見つかっていません。この病気は、脳の中に蓄積された老廃物が分解されないことが原因とされており、視覚障害や運動能力を妨げる症状が現れます。また、ふらつきや方向感覚の麻痺などもあり、生活が困難になる場合があります。

このほか、肘関節異形性や股関節形成不全もボーダーコリーによく見られる病気で、やはり遺伝が原因とされているようです。

ボーダーコリーの平均寿命

ボーダーコリーの平均寿命は、10年から15年と言われています。可能な限り一緒の時間を過ごせるように、ボーダーコリーがかかりやすい病気や、対策を勉強しておくことが重要です。

また、病気の早期発見のためにスキンシップやコミュニケーションを多くとり、毎日の生活の中で変化がないか定期的に確認しておきましょう。

ボーダーコリーの価格相場

ボーダーコリーの価格相場は、約21万円です。よく見られる「ブラック&ホワイト」以外の毛色や、頭部から両目の間、鼻筋を通る白い線(「ブレーズ」と呼ばれる)がしっかり入り、左右対称の模様になっていると、より高額で取引されるようです。

ボーダーコリーを飼っている有名人

俳優の野村周平、タレントの安田美沙子などが、ボーダーコリーを飼っています。

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